災害時に赤ちゃんとママを守るためには、一人一人が自ら取り組む「自助」が重要です。そのために、災害に備え、家の安全対策をし、災害時の身の安全の守り方を知っておくことが大切です。また、地域や身近にいる人同士が助け合って取り組む「共助」が大切です。災害が起こった時のために、家族との連絡方法を話し合っておくことや、日ごろから近所の人と交流をしておくことも大切です。
妊娠中や産後のママ、乳幼児は、災害時に特別な支援が必要な「要配慮者」となります。しかし、支援が必要な人の存在が分からなければ助けることができません。避難所では「妊婦である」と責任(担当)者に申し出て支援を求めてください。マタニティマークも有効です。
書き込みやチェックをして、災害への備えをしていきましょう。
母子健康手帳と共通診療ノート(防災ノートを含む)を常に携帯しましょう。
◆家の中の安全対策は子どもの事故防止にもつながります。
◆手の届くところに置きましょう。
・懐中電灯
・スリッパ
・ホイッスル
避難所には、個々の乳幼児や妊産婦に合わせた備蓄品は整っていません。使い慣れたものを、すぐに持ち出せるようにしておきましょう。普段から非常用物品を持ち歩く、車に載せておくなどすると、外出時に被災しても役立ちます。
◆お風呂の水
災害時に備えて、浴槽の水を残しておく場合、乳幼児のいる家庭では、子どもが浴槽へ転落し溺れることのないよう、浴室には外鍵をつけて、子どもが入れないようにしましょう。
◆災害用伝言ダイヤル(171)
「171」をダイヤルし、音声ガイダンスに従って、伝言の録音・再生を行います。
◆災害用伝言板
大規模な災害時は、携帯会社のHPトップに「災害用伝言板サービス」が表示され、安否情報の登録や確認ができるようになります。
◆すだちくんメール
徳島県の災害時の安否確認サービスです。
平常時に利用できる様々なサービスもあります。
(右画像:すだちくんメールQRコード)
◆洪水や土砂崩れ
自然災害に対しては、自らの判断で避難行動をとることが原則です。
市町村から発令される避難情報も確認して、早めに避難をしましょう。
避難情報 | とるべき行動 |
---|---|
避難準備・高齢者等避難開始 | 避難に時間を要する人(ご高齢の方、障がいのある方、乳幼児等)とその支援者は避難を開始。その他の人は、避難の準備。 |
避難勧告 |
速やかに避難場所へ避難。 ※外出することでかえって命に危険が及ぶような状況では、近くの安全な場所への避難や、自宅内のより安全な場所に避難。 |
避難指示(緊急) |
まだ避難していない人は、緊急に避難場所へ避難。 ※外出することでかえって命に危険が及ぶような状況では、近くの安全な場所への避難や、自宅内のより安全な場所に避難。 |
注)必ずしも、この順番で発令されるとは限らないので、ご注意ください。
◆地震
地震直後:ガラスや家具から離れ、テーブルの下などで安全を確保しましょう。揺れがおさまったら、家族の安全を確認し、被害状況を確認しましょう。正しい情報を集め、避難が必要かどうか判断します。
◆避難時の注意
避難するときは、火災を防ぐためガスの元栓を止め、電気ブレーカーを落とします。
妊婦は転びやすいので注意しましょう。
非常用物品を持って非難します。
◆妊婦が注意すべき症状
・冷え:妊娠中は冷えるとおなかが張りやすくなります。できるだけ温かくしましょう。
・深部静脈血栓症(エコノミークラス症候群):長時間座った姿勢などでいると、血行不良になります。
妊婦は血栓ができやすいため、ときどき体を動かし、水分を十分とって予防しましょう。
また、トイレは我慢しないようにしましょう。
・妊娠高血圧症候群:災害時の食事は塩分が高いこともあり、塩分をとり過ぎると血圧が高くなることがあります。
目がチカチカする、耳鳴り、頭痛、吐き気などの症状があれば、受診できるよう手配してもらってください。
・切迫流早産:お腹が頻繁に張る、下腹部痛、出血、破水などの症状は切迫流早産の兆候です。
受診できるよう手配してもらってください。
◆お産が始まった兆候
出産日が予定日よりも早まることがあります。規則的な痛みを伴うお腹の張り、粘りのある出血、破水があるときは、直ちに助けを求め、お産が可能な病院等で診てもらいましょう。
◆もし自宅や避難所など医療機関以外で産まれそうになったら
・お産を手伝ってくれる人(医療関係者、出産経験のある女性など)を呼びます。
・陣痛が始まったら、焦らずに横になれる場所を見つけて、慌てずにゆっくり呼吸しましょう。落ち着くほど安全にお産を終えることができます。
・赤ちゃんが生まれたら素早く顔を拭き、呼吸を確認しましょう。呼吸をしていない時は、赤ちゃんの足や背中をさすって刺激をしましょう。
・乾いたタオルで赤ちゃんの身体を拭きます。赤ちゃんをお母さんの胸に抱いて保温しましょう。
・胎盤が出てきたらビニール袋に入れておきます。へその緒の処置は、清潔にする必要があるのでそのままにして、救急隊など医療関係者に依頼しましょう。
・お母さんは出産後、ナプキン(紙おむつ)をあてて、2時間程度安静にしましょう。
産後は、不眠や食欲低下、疲れから気分が落ち込んだり、感情の起伏が激しくなったりすることがあります。災害時は、さらにこれらの症状が起こりやすくなります。
・我慢せず、話せる人に気持ちを聞いてもらいましょう。
・家族にでも言えないことがあるかもしれません。かかりつけ医や助産師、保険氏に相談しましょう。
・からだを適度に動かすこと、眠ること、食べることを大事にしましょう。
◆母乳について
・精神的なショックで母乳量が少なくなることがありますが、飲ませ続けることで、また出るようになります。
・ミルクを補充する場合でも、まず最初に母乳を与えてください。
◆ミルクについて
・カセットコンロがあれば、ミルク用のお湯が準備できます。
・哺乳瓶がない場合や、消毒ができない時は、清潔な紙コップで与えましょう。
赤ちゃんをタテ抱きにして、下唇にコップをあて、上唇がミルクに触れるようにします。ミルクを注ぎ込んではいけません。
・硬水は消化不良を起こしやすいので、軟水を用意します。
◆離乳食について
・ベビーフードがない場合、袋にご飯を入れ、お湯(水)と一緒にして潰してあげるとよいでしょう。
濃い味付けのものは避けてください。
◆子どもの反応とそのケア
・乳児では、発熱や下痢、哺乳力の低下、夜泣きなどが起こることがあります。
抱っこするなどスキンシップをとりながら様子をみます。
・幼児では、赤ちゃん返りや夜尿、怒りやすい、泣きやすい、食欲の低下、津波ごっこ、震災ごっこ等、心配な反応が現れることがあります。子どもを一人にせず、声掛けやスキンシップを保ちながら、遊びを取り入れ安心感、安全感を高めていきます。
◆災害拠点病院・災害医療支援病院のうち分娩を取扱う病院
地域 | 施設名 | 住所 | 電話 |
---|---|---|---|
東部 | 徳島大学病院 | 徳島市蔵本町2-50-1 | 088-631-3111 |
徳島県立中央病院 | 徳島市蔵本町1-10-3 | 088-631-7151 | |
徳島市民病院 | 徳島市北常三島町2-34 | 088-622-5121 | |
徳島県鳴門病院 | 鳴門市撫養町黒崎字小谷32 | 088-683-0011 | |
吉野川医療センター | 吉野川市鴨島町知恵島字西知恵島120 | 0883-26-2222 | |
南部 | 徳島赤十字病院 | 小松島市小松島町字井利ノ口103 | 0885-32-2555 |
阿南共栄病院 | 阿南市羽ノ浦町中庄蔵ノホケ36 | 0884-44-3131 | |
徳島県立海部病院 | 牟岐町大字中村字杉谷266 | 0884-72-1166 | |
西部 | つるぎ町立半田病院 | つるぎ町半田字中薮234-1 | 0883-64-3145 |
◆南海トラフ巨大地震被害想定では
震 度:
液 状 化 : 有 ・ 無
津波浸水: m
◆中央構造線活断層(直下型地震)
震 度:
液 状 化 : 有 ・ 無
◆避難場所:
◆避 難 所 :
◆医療救護所(被災状況により必要に応じて設置されます):
◆市町村の母子保健担当:
◆徳島県助産師会担当:
①「助産師による電話相談」(土曜日と日曜日 10時~16時 TEL:090-8695-9470)
②「子育てほっと相談室」 (月曜から金曜日 13時~16時 TEL:090-3186-8358)
◆徳島県防災・危機管理情報サイト「安心とくしま」
HPアドレス:https://anshin.pref.tokushima.jp/
◆医療とくしま(徳島県の医療機関・情報のデータベース)
HPアドレス:https://anshin.pref.tokushima.jp/med/
◆徳島県助産師会
HPアドレス:http://tokushima-midwife.com/
◆Facebook(フェイスブック):とくしま子育て防災ネットワーク
アカウント:@tokushimabousai
◆Twitter(ツイッター):徳島県防災・危機管理情報
アカウント:@saigai01